2020/07/31

3Dプリンタを自宅に導入

新型コロナウイルスの流行が収まる気配がなく,大学に積極的には登校しない生活がまだしばらく続きそうです.研究室に通っていた頃は3Dプリンタに囲まれて作業をしていたため自宅にも欲しいとは全く思わなかったのですが,4ヶ月ぐらい経って3Dプリンタが恋しくなってきたため自宅にも導入してしまいました.3Dプリンタのレビューなどは山ほどありますが,何を悩んで選んだか,また今回参考にした情報について簡単に紹介します.

プリンタの選定

今回は以下の条件を決めて選定してみました.
  • 動作音が静かであること
  • ダイレクト式であること
まず,自宅に置くので静かであることは必須条件です.3Dプリンタでは特に工夫していないものではステッピングモータの動作音がそれなりにうるさいです.後からモータドライバを交換しても良いですが,今回は初めから静かなものがついているのを選ぶことにしました.

続いてダイレクト式という点ですが,フレキシブルフィラメントも印刷したいためこの条件をつけました.フレキシブルフィラメントというのは一般的なPLAやABSよりも柔軟性の高い樹脂(TPU等)のフィラメントのことで,柔軟性が高いためフィラメントを送るギアがエクストルーダの近くにあるダイレクト式での印刷が適しています.

この条件に当てはまるものはたくさんあるのですが,今まで使ったことがないタイプがいいなと思い,はじめに検討したのはM3DのTHE CRANE QUAD 3D PRINTER です.4種類のフィラメントを使ってフルカラー印刷ができます.複数のフィラメントを混ぜられるタイプは経験がなかったので,興味を持ちました.しかしセールはしていましたが,それでも予算オーバーだったので諦めました.

THE CRANE QUADはヘッドだけ購入することができます.そこで,あとでヘッドを取り替えて使えそうなものを探しました.見つけたのは,Amazon.co.jpで購入でき,YouTube等にレビューなども豊富にあるArtillery Sidewinder X1です.静音のドライバを搭載しており,ダイレクト式です.Amazonのレビューは少なく商品名に型番が入っていなくて本物が届くか心配でしたが,大丈夫でした.

セットアップ

Sidewinder X1のセットアップは簡単です.ベッドがついてる土台と上の構造物をつなげて配線するだけで完成しました.

設置

階段下に設置しました.ちょうどいい感じにはまっています.

フィラメントが出ないトラブル

テスト印刷をしようとしたところ,なぜか初め装着されていたノズルからフィラメントが出力されませんでした.エクストルーダを分解してみるとか熱したクリップで中を掃除するとか試しましたが,出るようになりませんでした.

幸い,予備のノズルが同梱されていたので,交換したところ無事出力されました.単にノズルを交換するだけの場合は分解の必要はなく,ノズルだけ外すことができます.交換は以下の動画が参考になりました.


早速予備がなくなってしまったので,ノズルをすぐ注文しました.AliExpressなどから購入できます.Sidewinder X1のノズルは高温の印刷も可能なロングなタイプで,Volcanoという名前が付いているようです (まだ届いていないので,正しい交換品か自信がないですが).

印刷パラメータ

3Dプリンタを使う上で重要な点として,印刷のパラメータ調整があります.この点,Sidewinder X1はパラメータを公開してくれている方がいるため,すぐに利用を始められます.私はスライサーとして普段Curaを使っているので,以下のサイトのプロファイルを利用しました.

まとめ

自宅用の3DプリンタとしてSidewinder X1を導入しました.ノズルが詰まっているトラブルはありましたが,予備パーツがあったため無事に印刷できました.これから活用していきたいと思います.